院長コラム

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健やかな更年期を過ごすために

爽やかな更年期を過ごすために

東洋医学(漢方治療、気功、食生活)、アロマテラピー

更年期を若々しく、快適に過ごすために東洋医学を中心に、ホルモン療法以外の方法を集めてみました。
一度ご覧下さい。

●西洋医学的更年期障害とは 更年期障害のおこる原因

女性ホルモンの減少
更年期(45~55才位)の時期には女性ホルモンの分泌が激減

環境の問題
夫の定年、子供の自立、職場の人間関係の変化など

心の問題
自分の性格や気質から生じる悩みやストレスなど
以上のような原因が考えられますが、大切なことは「更年期=病気」ではないということです。更年期に何も障害を感じない女性も多くみえます。更年期にいかに上手に過ごすかが大切です。

●東洋医学的更年期障害とは 更年期障害のおこる原因

東洋医学では、更年期障害は気、血、水のバランスの調和が乱れたためと考えられています。特に血液の循環が滞っている状態である「お血」が主な原因と考えられています。このため漢方療法によって、この「お血」状態の改善することで更年期障害に優れた効果を示しています。

お血の症状には、いわゆる健康な状態とされる、「頭寒足熱」の逆の「頭熱足寒」の症状、つまり頭がのぼせる、顔がほてる、いらいらする、足が冷える、腰が冷え痛む等の症状です。また、身体的には、以下の様な変化が現れます

細絡(毛細血管の拡張)

手掌紅班

東洋医学的更年期克服法

●更年期障害の食事療法

東洋には医食同源という言葉があるように更年期障害にも食事は大切です。一般的に冷えの強い人、「お血」のある人は、冷たい物を好む傾向にあるので、体を温める食物を摂るように心がけることが大切です。また、漢方の食養生には次のような原則があります。現代社会では、なかなか難かしいこともありますが、参考にして下さい。
身土不二
自分の住んでいる地方でとれる食べ物をなるべく食べるようにする。例えば、熱い地方で採れたパイナップル、グレープフルーツなどは体を冷やす作用があり、日本では真夏以外はなるべく避けるようにする。また、温室栽培の季節はずれの物や、輸入食品はなるべく避けた方が良いと言う意味です。

一物全食
一つの食品はなるべくそのまま全部食べる方が良いと言う意味です。例えば、リンゴは皮のまま、魚もまるごと、米も玄米で食べるという事です。
体を温める食品
野菜類…人参、ゴボウ、芋類、白ネギ等(土の下で発育するもの)
果物類…リンゴ、梅、栗等(比較的寒い地方で採れたもの)
豆類…大豆、小豆、ゴマ等
発酵食品…味噌、醤油、納豆、ヨーグルト等
その他…玄米、天然塩、三温糖などの非精製食品

 

●更年期障害を防ぐ生活習慣

頭熱足寒(上半身の体温が高く、下半身が冷たい状態)の改善
下半身を冷やさない様に靴下を重ね履きをする。
・特に絹の靴下には毒素を吸収する作用があるといわれているので一枚目には絹の靴下、二枚目には綿厚めの靴下を履くと良い。
・服装に注意(ミニスカート、上半身のみの厚着等)

半身浴
・ややぬるめのお湯をみぞおちまで入る。
・肩が寒いときは、バスタオルなどを肩に掛ける。
・なるべくみぞおちより上は、お湯に浸からないようにする。
・冷えてきたらお湯を追い炊きし、額から汗が出てきたら出るようにして下さい

●更年期を乗り切る気功療法

*** 陰陽回春功 ***
中医学院気功師 劉東 作
1 東方を向いて、雑念をはらい、リラックスして立つ。両足は肩幅と同じ位あける。親指を中に いれて両手をそっと握る。腹式呼吸。

舌を口腔内で順、逆、各方向に三回づつ回し唾液を飲む。
3 両手をほどいて自然にし、手の平を上にして腰の辺まで上げて来る。右手の平を下へ、左手の平を上へ向けて上下に動かす。左手は太陽を思い右手は地下の泉水を思う。

4 左右の手を身の方に向け、右手は肝臓、、左手は心臓の方に向けてしばらく貫気する。
5 左手が上、右手が下で気のボールを抱き、しばらく上下させる。
6 両手を丹田の前(右手後、左手前)で重ねて、順方向、逆方向に各三回弧をえがいてマッサージをする。同時に舌を口腔内で順逆各方向に三回づつまわす。
7 「意守丹田」両手を丹田において、静功10分。
8 手をこすって顔面マッサージを七回行った後、親指を中に入れて手をそっと握り、しばらく立つ。
(この功法は毎朝東に向かって太陽エネルギーをとり、心肝機能をよくし、気血の流れをよくして、治病、老化防止、長寿に役立つ。)

(平成10年10月31日の健康講演会の様子)

 

●アロマテラピー

更年期とアロマテラピー

更年期に用いられる香り

バラ…孤独感、抑うつ感が強い時
ネロリ…見透しが利かない不安感がある時
ゼラニウム…ホルモンのバランスが崩れた症状に

 

更年期に用いられるハーブティー

セントジョンズワート…更年期の不眠、メランコリー

ネトル…めまい、血行障害に

セージ…更年期のほてり、発汗に

自分で選べる体質にあった漢方薬を探そう

●簡略更年期指数表

ご自分の症状をここでチェックしてみましょう。

症状の程度に応じ、自分で○をつけてから点数を入れ、
その点数を元にチェックします。
どれか1つの症状でも強くでれば「強」に○をして下さい。

症 状 点 数
顔がほてる 10 6 3 0             
汗をかきやすい 10 6 3 0             
腰や手足が冷えやすい 14 9 5 0             
息切れ、動悸がする 12 8 4 0             
寝つきが悪い、または眠りが浅い 14 9 5 0             
怒りやすく、すぐイライラする 12 8 4 0             
くよくよしたり、憂うつになることがある 7 5 3 0             
頭痛、めまい、吐き気がよくある 7 5 3 0             
疲れやすい 7 4 2 0             
10 肩こり、腰痛、手足の痛みがある 7 5 3 0             
更年期指数の自己採点の評価法

 

0~25点 ・・・上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。
26~50点 ・・・食事、運動などに注意をはらい、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。
51~65点 ・・・医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法をうけた方がいいでしょう。
66~80点 ・・・長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう.
81~100点 ・・・各科の精密検査を受け、後年期障害のみである場合は、専門医での長期の計画的な対応が必要でしょう。

 

<監修> 小山 嵩夫クリニック 小山 嵩夫

以上のテストで51点以上の方は
次の漢方治療のための質問票へお進み下さい。

 

 

●漢方治療のための質問表

ご自分の体質をここでチェックしてみましょう。

質    問 は い 中 間 いいえ 点 数
体質は筋肉質ですか          
かた太りのほうですか         
皮膚はつやがありますか         
おなかは弾力的で緊張感がありますか         
食べ過ぎても平気なほうですか         
食事のスピードは速いほうですか         
1日でも便秘をすると不快なほうですか         
暑さ寒さに強いほうですか         
手足の冷えはありませんか※         
10 活動的ですか         
11 あまり疲れないほうですか※         
12 声は力強いほうですか         
13 行動には常に余裕がありますか         
14 胃薬は苦いほうが飲みやすいですか         
15 寝汗はかかないほうですか※         
0~30点:虚証 31~60点:中間証 61~100点:実証

9、11、15については「はい」と答えた場合、手足の冷えはない、
疲れにくい、寝汗はかかないことを意味しています

<監修> 小山 嵩夫クリニック

 

 

●体質、症状から選ぶ漢方薬

先ほどのテストで得られた体質と最も強い症状よりあなたに合った漢方薬を選んで下さい。


 
先ほどのテストで得られた体質と最も強い症状よりあなたに合った漢方薬を選んで下さい。なお、このテストはあくまで簡略法ですので出来れば、漢方に詳しい医師や、薬剤師の方とよくご相談の上最も適した漢方薬を服用されることをお勧めします。また、服用後何らかの副作用が出たときは一時中止して同様に医師、薬剤師とご相談下さい。

 

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