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東愛知新聞健康コラム

2/25掲載 花粉症を考える4

花粉症を考える4 (H17/02/25)

●西洋医学の花粉症対策
花粉症治療でまず使用されるのが、抗アレルギー剤です。花粉飛散前からシーズン中にかけて服用することで症状を軽減できます。
 抗アレルギー剤とは、体内の免疫細胞が花粉等に反応しないように作用する薬のことで、第一世代抗ヒスタミン剤、第二世代抗ヒスタミン剤、ケミカルメディエーター遊離抑制剤、ロイコトリエン阻害剤などがあり、最近では、眠気が少なく一定の効果が期待できる第二世代抗ヒスタミン剤がよく使われています。
 一般に花粉が飛散する前から服用した方が、花粉に対する抵抗力を高めるため、症状が始まってから行う治療よりも効果が高いといわれています。
 中でも、花粉症患者の約2割にみられるという、少量の花粉でも強く反応するタイプは、早めの服用が重要になります。花粉量が少なかった昨年でも、平年と変わらない症状が出ていた人はこのタイプです。シーズンの最初から強い症状が現れる可能性があるので注意しましょう。
抗アレルギー剤は、効果が出るまでに一定期間がかかるため、飛散開始の1~2週間前から服用します。一般に、症状が落ち着いてもシーズン中は飲み続けなければ効果は継続できません。
抗アレルギー剤の他には、ステロイド薬があります。ステロイドの点鼻薬は、効果が高く、副作用も少ないため最近頻用されています。その他、重症の場合に限って飲み薬が使われますが、副作用を考えあまり長期間使用しない方が良いでしょう。注射では「1回注射を打つだけで1シーズン花粉症に効く注射」といわれる、長期作用型ステロイドの筋肉注射があります。確かに1回注射するだけで、1~2ヶ月間、花粉症の症状が治まるのですが、慎重に使用するように、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会から指導されています。
 鼻粘膜をレーザーで焼灼する治療法が一部の耳鼻科で行われています。花粉がつく鼻粘膜の表面をレーザー光などで焼いて組織を壊すことで、アレルギー反応を抑えます。痛みや出血はほとんどなく、短時間の外来ですむ治療法です。その効果は約70%、有効期間は数年といわれています。
その他、花粉症を治すといわれる減感作療法などがありますが、あまり多くの医療機関では行われていません。

西田メディカルクリニック 西田 元彦

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