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東愛知新聞健康コラム

11/17掲載 癒しの養生学1

癒しの養生学1 (H15/11/17)

 最近、社会構造の変革期にあり何となく元気がない、疲れるという人がふえています。そんな中で「癒しが必要な時代」といわれ、癒しのスポット、癒しのセミナー、癒しの音楽や絵などがもてはやされています。しかし、本来の癒しとは外に求めるものではなく、自分の中から癒しを見つけなくては、本当に癒されないのではないでしょうか。この「癒し」をテーマとして養生法についてお話ししたいと思います。
今回は、世界最古の医学書と呼ばれる黄帝内経素問(AC 200年頃成立)に書かれている年齢別健康法のお話です。この本の中の陰陽応象大論には、人は40才より老化が始まり、50才から肝が弱り初め、肝が支配している筋肉が衰え始める。60才で心気が衰弱し始め、心配事がふえ、動くことが億劫になり、不整脈などが出る。70才で脾胃(消化)の機能が低下し始める。栄養障害によって筋肉が衰え、皮膚のつやがなくなる。80才になると肺が弱くなり、かぜを引きやすくなり、皮膚にしみができ、カサカサになってくる。90才には腎の機能が低下し、精力が衰える。100才では五臓全てが虚の状態となり、気力、体力ともに衰え形骸のみになる。と述べています。(ただし、ここで書かれている臓器は、西洋医学的な臓器そのものをさすのではなく、肝とは血液の流れを調節し、筋肉の正常な働きを維持するもの、心気とは、心臓と心の働きをしめし、肺とは呼吸器系だけでなく、皮膚の防御機能も含むもの、腎の主な機能は精気を調節する働きを持っているとしています)
その上でこれらの臓器に対して約15年前から養生をはじめると100才でも元気で過ごせるとされています。つまり、35才より肝の養生(アルコールを控え、大食を避ける)、45才より心の安静と適度な運動を、55才より食物に対する配慮(油っこいもの、生ものを避ける)、65才からカゼなどを引かないように気候、気温に合わせた生活をする。75才から水分を十分とり腎臓を痛めないようにする。などとなります。これらの事は全て正しいとは言い切れませんが、現代医学に照らし合わせてもなるほどと思わせる部分も多く老化予防の1つの目安になるとは思います。皆さんも年齢別養生法に少し心がけてはいかがでしょうか。

西田メディカルクリニック 西田 元彦

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