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東愛知新聞健康コラム

2/27掲載 花粉症を考える6

花粉症を考える6 (H17/02/27)
                   
●東洋医学の花粉症対策2
先回でも述べたように東洋医学的にみた花粉症は、体内の水分代謝異常(水毒状態)と、考えられます。花粉症に効果があるとしてよく知られている小青竜湯は、水分の代謝を円滑にして、体を温めます。それぞれの臓器の機能が円滑に働くようになれば当然、水毒症状が無くなるということになります。このように漢方治療は、それぞれの臓器がお互いに助け合って元気に活動できることが主目的といえます。そのため漢方の効果は全身的にわたります。例えば、多くの花粉症の人が同時に悩んでいる、頭痛、肩こり、食欲不振などの全身症状も漢方薬によって改善することが多くあります。
花粉症の漢方薬
漢方薬でも体質、症状に合わせて使い分ける必要があります。これらを考慮して使えば、抗アレルギー薬より効果が優れているとの報告もあり、効果は西洋薬と比べても遜色はありません。さらに、抗アレルギー薬でよく見られる眠気、倦怠感などの副作用がなく、安全性の高い薬といえます。また、漢方薬全般に言われていることですが、特に花粉症を治すために飲む場合は、コップ一杯程度の温かいお湯に溶かして飲むと効果がかなり異なってきます。あまり美味しいものではないですが、ハチミツや砂糖などを混ぜても結構です。ぜひ実行してください。
主な漢方薬を紹介します。小青竜湯は、花粉症のファーストチョイスの薬です。この処方に附子を混ぜるともっと効きます。特に水様性鼻水、涙目に有効です。麻黄附子細辛湯は、中高年向き、頓服で効果があり15分から30分程度で鼻汁が止まります。越婢加ジュツ湯はむくみ、口が渇き、暑がりの人に使います。苓甘姜味辛夏仁湯は胃腸が弱く、顔色も悪い人向きの漢方薬です。辛夷精肺湯はとにかく鼻詰まりに悩んでいる場合に使います。
 漢方薬は、東洋医学専門医の資格などを持つ漢方に詳しい医師や、薬剤師に選んでもらうと安心です。しかし、ここで紹介した漢方薬は代表的なものばかりですので、薬局でも手軽に購入できます。漢方薬の副作用は、西洋薬に比べるとかなり少なくなりますが、それでも全くないわけではありません。気になる症状が出たら使用を控えましょう。

  
西田メディカルクリニック 西田元彦

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