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東愛知新聞健康コラム

2/28掲載 花粉症を考える7

花粉症を考える7 (H17/02/27)

全人的医療の観点から
これまで、6回にわたって花粉症について書いてきましたが、私が花粉症に関心を持ったきっかけは、花粉症に悩む人は急増しているのに、いわゆるアレルギーの専門家でも、薬をしっかり飲みましょう。スギからとにかく逃げましょう、避けましょうといった指導ばかり。花粉症に悩む人は、とりあえず薬を飲むと症状は落ち着くが、また花粉症の季節になると同じ症状、あるいは、もっとひどくなってまた薬を飲む。といった繰り返しをしています。このようなことで良いのだろうかと疑問を持ったためです。
以前から私は、病気の人を治すためには、「西洋医学にこだわることなく、東洋医学や民間療法なども積極的に取り入れていこう、病気だけを診るのではなく、病気の患者さん全体を見て治療していこう」という、全人的医療の考え方に関心をもっていました。
そのような眼で花粉症などのアレルギーに悩む人を診察していると、どうしても花粉症が花粉のせいだけとは思えなかったのです。「以前から散々吸ってきた花粉が、あるときから突然、体に有害なものに変化する」、それは「本来は無害なはずの花粉に異常な反応を起こす人間の体の方がおかしくなった」と考える方が自然ではないかと。
そんな中で、花粉症は最近の生活習慣の変化が大きな原因ではないかと考え、
おかしくなった体質を改善するための運動、食事指導をしてみました。その結果、ママさんバレーを始めただけ、好きな果物を控えただけで辛い花粉症が治った人がでてきたのです。最近の研究でやっと食生活の欧米化、環境汚染などがアレルギーの原因ではないかとの報告がなされるようになってきましたが、当時では大変驚くべきことでした。
現状では一部の例外的な治療法を除いて西洋医学では、花粉症を治せません。年々、花粉症の人が増えていることだけでも明らかです。しかし、花粉症に毎年悩んでいる人でも、おかしくなった体質を治していこうという考えはまだまだ希薄のように感じます。危機感を煽るつもりはありませんが、花粉症の症状は、おかしくなった人間の体が発している警告信号ではないのか、とりあえず命には影響がないからと、このままその場しのぎの治療を繰り返していると、もしかすると大変な病気となって跳ね返ってはこないか心配しています。
皆さんが、花粉症を通して、自分のおかしくなった体質を改善することに目を向けてくれることを希望します。

西田メディカルクリニック 西田元彦

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